会計学の誕生
大阪経済大学名誉教授の渡辺泉氏の書いた「会計学の誕生ー複式簿記が変えた世界」という岩波新書を読んでみた。昨年発刊されたもの。
子供の絵本を借りに図書館に行ったついでに会計関係の書棚を見ているときに発見。
複式簿記ってなんでこんなにうまくできているんだろうと日頃から思っていたので、その歴史について知りたいと思い、借りてみた。
この疑問に答えてくれる本ではなかったが、書かれている内容は、簿記の誕生から会計学への発展、現在の国際会計基準の問題点など、実に幅広な内容を200ページくらいの新書の中で扱っていて、非常に興味深いものだった。その分個々の内容はそんなに深くないが。
これまでせいぜい会計のビジネス本くらいしか読んだことなかったのが、こういう本に興味を持つようになり、内容もそれなりに分かるというのは簿記1級レベルの勉強をした効果だと思う。教養が広がった、と一言で言ってしまうと簡単なんだが。
なんで複式簿記で最終的に貸借が一致するのかとか、キャッシュフロー計算書の間接法がああいうやり方なのかとかは数学っぽい解説本になるんだろうか。また探してみよう。
もともと簿記の解説は数学者が書いた数学の本の一節に載っていたというのは非常に興味深かった。